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『複雑系脳理論』

予備知識複雑系脳理論

http://www.saiensu.co.jp/magazine-htm/spsk-200202.htm

臨時別冊・数理科学 SGCライブラリ 13 『複雑系脳理論 ― 「動的脳観」による脳の理解 ―』定価1500円(本体価格1429円+税)津田 一郎著。のこと。

(1)脳内での処理を「カオスという物理量」で説明する。

カオスは微分方程式や差分方程式のような確率的な要素を法則の中に含まない系すなわち力学系の解の一つである。通常、力学系の位相推移的な吸引集合はアトラクターと呼ばれ、低次元力学系の場合、不動点(定常解)、リミットサイクル(周期解)、トーラス(準周期解)、ストレンジアトラクター(カオス解)がある。このストレンジアトラクターがカオス運動の数学的な表現である」(p.20)

「通常我々はランダムな現象を観察したとき、その確率分布を求め、それを使って平均値や分散を求め、さらには、相関関数やパワースペクトルを計算し、ランダム事象の統計的性質を調べることで現象を理解しようとする。上の見方がある意味で画期的だったのは、これに対し、ランダム事象の背景に力学系があり、ランダム事象はそこから生み出される構造体上の運動の写像であるとして理解可能だという見方を定着させたことにある」(p.21)

* 「カオスという物理量」というのは、「ランダムを含んだ確率的動作」と実体的には同じだが、捉え方が異なる。

* 複雑なシステムの内部状態の変化を、数学的に表現する場合に、「カオスという物理量」が出てくる、ということ。

(2)カオス的遍歴

カオス系のうちには複数の定常状態をもつものがあり、一つの定常状態と別の定常状態の間にはカオス状態がある。

システムの状態が複数の定常状態の間を移動することを「カオス的遍歴」と呼ぶ。

カオス的遍歴の機構の一つを概観しよう。多重安定状態を想像する。・・力学系の漸近挙動は初期条件に依存し、アトラクターのうちのいづれかで表現される。この状態が不安定化したら何が起こるだろうか。・・不安定化の度合が弱ければ、上のような乱流状態と秩序状態の中間的な状態が現れると考えるのは自然である。この中間的な安定性の状態は、アトラクターの痕跡の間を間欠的に遷移するものになると予想される」(p.28)

(3)論理学の問題を力学系との対応関係で理解することができる

「論理的形式による認識限界カオス的力学系によって導かれた」(p.64)

本稿との関係

カオスの力学はカオスというパラメータを追加した力学である。

たけ(tk)《思いこみ》カオス(混濁)というパラメータを追加した現象学である。

読書ノート

複雑系脳理論・ノート

Last modified:2008/01/06 22:15:07
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References:[《自己言及関数の群れ》]