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ロジャーズの「自己概念」

予備知識ロジャーズの「自己概念」

『ロジャーズの人格理論は、

  1. まず個人は1人1人独自な現象的世界(phenomenal field)の中に生きていること、
  2. 個人の現象的世界の一部が自己概念として分化し、体制化される、という設定から始まる(1951年)。
  3. この現象的世界が、個人にとっての唯一の実在であり、
  4. それに対して個人は常に一つの体制化された全体(an organized whole)として反応する。また、
  5. 個人を動かすもっとも基本的な欲求は、自己自身を維持し、強化し、自律を獲得していこうとする前進的な志向である、とする。
  6. このような基本的傾向を、個々に経験される現象的世界に即して実現していく過程が、具体的な行動に他ならない。したがって、
  7. 個人の行動を理解するためには、彼における現象的世界、とくにその意識可能な領域である内部的照合枠(internal frame of reference)を観点とすることがもっとも有利である。ところで
  8. この現象的世界は、自己概念と矛盾しないような形で意識化され、
  9. 自己概念は、現象的世界の中ではもっとも変化しにくい部分である。従って。
  10. 個人の行動は、彼の自己概念ともっとも深く即応する。
  11. 行動特性の理解と変容の鍵は、彼の自己概念にある。
  12. ・・・
  13. ロジャーズの自己は、対象としての自己(self-as-object)である。
  14. ・・・
  15. ロジャーズの理論は、職業指導に端を発する心理学的カウンセリングの流れの中に生まれた単一体系である
  16. 』(『心理学の基礎知識』9-2)

http://homepage1.nifty.com/~watawata/psycho/c14.htm

  1. 「クライアントに対して対等な誠実な人間として出会う立場」、クライアント中心療法・・対等な人間としてクライアントに接し、その人の理解と尊重を元に、本人の自発的な成長を助けようとする
  2. クライアントの内面についての考え方はフロイトやユングとかなり共通しています。
    1. クライアントは自分の体験で重要な部分を
      1. 認識していないか、それを
      2. 拒否していて、
    2. だから
      1. 緊張や
      2. 不安がある、
      3. 自分を信じられない、
    3. そうなったのは、
      1. 周囲から押し付けられた期待や
      2. 価値の条件に縛られ、
      3. それに自分を合わせようとしているからだ、というものです。

http://homepage1.nifty.com/~watawata/psycho/c14.htm

  1. 1957年、「パーソナリティ変化の必要にして十分な条件」という論文でロジャースはこの治療法の基本条件6つを定義しています。これは非常によく知られた条件ですが、あえてここで振り返ってみましょう。
    1. 1) 2人の人間が心理的な接触を持つ(クライアントと治療者の間には一定の意思疎通があり、関わりあうことができて初めて心理療法的関係が成り立つ)。
    2. 2) 第1の人(=クライアント)は自己不一致(incogruent)の状態にあり、傷つきやすいか、不安な状態にある。
    3. 3) 第2の人(=治療者)は、この関係の中では(=クライアントといるときは)自己一致(congruent)しており、統合されている。
      1. この2)と3)で出てくる「第1の人」「第2の人」という言葉は、あくまで対等な人ですよ、という意味の表れ。でもって、自己の一致、不一致はとても重要な概念です。
      2. 自己が一致している状態とは、他者の評価や考えを含む「自己概念」と、自分が経験した、たとえばこう感じるとか、〜と考える、のようなもの(これを「有機体の体験」という)を重ねたときに、ズレが少ない状態です。
      3. 逆にズレが大きいと自己は不一致。これは数学の集合で使う「ベン図」で考えるとわかりやすいです。で、この自己が不一致なほど、自分が信じられない不安定な状態で、その不安に対処するために、適当でない防衛を用いて、ますます不安定になるとされます。
    4. 4) 治療者はクライアントに対して「無条件の肯定的な関心 unconditinal positive regard」を経験していること。
      1. ここの無条件、とはクライアントの価値観や好み、行動様式がどんなであっても、それが自分とはいくら違うとしても、そのままありのままの姿を肯定的にとって、関心を持つ、ということ。存在そのものを肯定するということです。これによってクライアントは「価値の条件」から解放されます。
    5. 5) 治療者はクライアントの内的枠組みについて「共感的理解 empathic understanding」を経験しており、この経験をクライアントに伝えようと努めていること。
      1. 内的枠組みは準拠枠ともいい、その人の内的世界を構成するもの、その構成のされ方のこと。治療者はそれをまるで自分のもののように理解し、その理解を伝えて共有しましょう、ということです。
    6. 6) 治療者の「共感的理解」と「無条件の肯定的理解」をクライアントに伝えることが、最低限度達成されること。100パーセント達成しなければならない、というわけではない。
    7. 以上6つを満たして、一定期間継続すれば、おのずと建設的なパーソナリティ変化の過程が現れる、これ以外、どのような条件も必要ではない、というのがロジャースの主張です。まさに、自分は自分で治す、その力がある、という自己治癒力、そして自己成長力への信頼、というのがここには見られます。

区別

自己概念が不安定なヒトと、自己概念が安定しているヒト

  1. という、二種類のヒトに分類されることになる。
  2. 安定しているからといって、そのヒトが善人であるという分ければない。もっとも、「善など、あるものか」という感じはあるかもしれない。

分類

どのような分類がなされているのか、が問題だ。

  1. 単純に「自己概念」の不安定が問題だと見ているようだ。
Last modified:2005/11/02 23:16:03
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