FrontPage  Index  Search  Changes  RSS  wikifarm  Login

四月の魚

第二百五十八話:”四月の魚”

日曜日の午前11時。とあるテレビ局がジャックされた。
犯人グループの数は十数人くらい。全員強盗が使ってそうな目だし帽をつけている。要求はこのテレビ局の放送免許剥奪らしい。
犯人グループのリーダー格らしき人間がしゃべりだした。
「我々はこのジャックを引き金に捏造や、偏見報道を繰り返す、腐りきったマスコミを倒し、真に事実を追求する体制をつくる」
リーダー以外の犯人グループは何やら落ち着きがなく、出演者を縛っている。

生放送中にテレビ局が占領されるという前代未聞の大事件。多くの人がテレビを通して事件を見つめている。

緊迫した状況。犯人グループの一人が拳銃を取り出し、出演者の一人ミノ喪ンタに近づく。
「この拳銃はKSC社製のモノだ。お前の頭なんか簡単に…」と言いながら拳銃を近づける。ミノはひたすら目を閉じていた。
ひととおりミノを脅すと、中央に置いてある箱に近づいて、何やら作業し始めた。
「もう気づいてると思うが、これは爆弾」言い終えぬうちにパニックになったのか、出演者の女が一人逃げ出した。

パンッ!

銃口からは赤い造花がでてきた。すると、どこからともなく機動隊がでてきて犯人を捕らえ始めた。
「特別生ドラマ!ザ・ジャック。これにて一件落着!」モノが叫ぶ。
「そして今日4月1日はしょこもたんの誕生日!おめでとうございます。こちらにケーキが」女子アナウンサーが中央の箱を指差しながら言う。
逃げ出した女(しょこもたんと言うらしい)がケーキ好き云々言っている。

「ケーキじゃないよ」 と僕。同時に銃声が鳴る。KSCのモデルガンなんかじゃなく本物の拳銃だ。
僕はマスクを被る。他のスタッフ、真に事実を追求するスタッフも同様にマスクを被る。出演者をまた縛る。
リーダー格の男(僕も岡田さんとしか知らないんだ)が、僕の担当するカメラに向かい、先程と全く同じ要求を言い始める。

丁度12時を過ぎていた。エイプリルフールに嘘をついていいのは午前中だけだ。
僕は出だしの好調さに気を良くしたけど、集中するのを忘れてはいない。僕らの戦いは始まったばかりなのだから。

喪にも

可女少
な物語

作品情報

作者

出典

  • 第四夜[244-245]

あとがき

  • 書いた後で喪っぽくもなく、奇妙でもないと気づいた。ごめん。
Last modified:2007/04/08 04:51:48
Keyword(s):
References:[第ニ百五十一話〜第ニ百六十話]