FrontPage  Index  Search  Changes  RSS  wikifarm  Login

結婚できた男

第二百八十一話:”結婚できた男”

俺は全く女というものに縁がなく三十路を迎えようとしていた。
そんな時、ちょっとしくじった。はめられた。
強制的にお見合いへ送られてしまったんだ。

俺がその場所に着くとそいつはもうそこに居やがった。
ほう、顔は割といいみたいだな。
だが、なんでそんな奴が俺の相手に来てるんだろうな?
まあどうでもいいや、面接といくとするか。

「はじめまして。戸国 梨子です」

「どうも、早速ですが志望動機からお願いします」

「今、OLをしてるんですけど、もうこれ以上働くのがメンドウなんで、お見合いに参りました。」

こいつは、なかなかまともな志望動機を答えやがったぜ。

「ええと、それは一生専業志望ということですか?」

「いえ、一生働く意思が無いことは正しいですが、ある程度の段階で、
慰謝料を頂きまして離婚という形になりますので一生専業志望ではありません」

「そうですか、なるほどなるほど。今まで何人と突きあいましたか?」

「付合った人数はそれほど多くないんですけど、5〜6人ぐらいですかね」

「5〜6人で多くないんですか?俺はそういうことあまり知らないけど、
5〜6人ぐらいと正確に数が答えられないことは少し問題があると思いますよ」

「金銭面のことで問題がある方が何人かいまして、そういう場合にすぐに切ったので正確な数字が思い出せません」

「しかし、忘れるほどの人数とは思えませんがね。まあいいです。
次の質問ですが、梨子さんは肉便器以外に使い道がありますか?」

「料理は苦手ですが、掃除と洗濯はできます。あとお金の管理が得意です」

「専業志望なのに料理もできないんですか?肉便器以外に使いようがあるとは思えませんね……
もし、俺と結婚することになった場合、俺の小遣いはいくらになりますか?」

「限りなくゼロに近い予定ですが、毎日うまい棒が買えることは保障します」

「そうですか……最後の質問ですが、俺とフナ虫はどっちがキモイと思いますか?」

「その質問はフナ虫にたいして失礼だと思います」

「……すぐにでも結婚したいということでよろしかったですよね?」

「はい、そうです」

「今日すぐにお答えすることはできませんが、なるべく早く連絡します」

「ちょっと、今すぐ決めてくださいよ。しかも、なんで喪男のくせに最後まで上からなんですか?」

俺は無視して立ち去り、荷物をまとめて誰にも言わずに引っ越した。
ちょっと、おかしな奴ではあったが、まあ見合いに来るような奴はあんなものだろう。
どんな経緯であろうと、誰に言っても信じてくれない。俺が結婚できた男だったことを。

喪にも

可女少
な物語

作品情報

作者

出典

  • 第四夜[410-411]

あとがき

  • (投稿なし)
Last modified:2007/06/11 01:00:03
Keyword(s):
References:[第ニ百八十一話〜第ニ百九十話]