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ヴァーチャル・メ喪リー

第二百五十三話:”ヴァーチャル・メ喪リー”

街を歩いてるとたまに見かけるキモい男。何が楽しくて生きてるんだろうな。
せいぜいアニメとか風俗くらいなんだろ。結局、金で自分を誤魔化してるだけ。
俺みたいに要領がよければ彼女も出来る。もちろん貢がせたりも。
おっと、急がなきゃ待ち合わせに遅れる。待ち合わせは時間ぴったりに行くのが俺のポリシー。

すると、目の前に陰気臭い女が現れた。汚い黒髪長髪。男に相手されないだろうな。
ん?何か持ってる。包丁?ちょ近づくな。痛い。刺された?俺、女に刺された?
何で俺刺されたの?俺死ぬの?何で?
最後に女の声が聞こえた。
「当然の報いだから強姦魔」

男の死に顔は苦痛のためか酷く醜かった。特に額のあざは目立った。子供のころの名残だろう。

ヴァーチャル・メ喪リー

彼女いない、友達いない、趣味もない、ないないずくしの人間。
あるのは額の気持ち悪いあざだけ。
何の楽しみもなく、ただ自宅と会社を往復するだけの毎日。明日は休みだ。AVでも借りるか。
いつの間にか、レンタルビデオ屋は改装してあった。
「ヴァーチャル・メモリー?」
「ええ、ある人の記憶を貴方の記憶にできるんです。今、男性に人気なのはグラビア撮影スタッフの記憶ですね。
試しにプレイヤーと一緒にレンタルしてみませんか?」

胡散臭いが、店員におされて借りてしまった。しかし、試してみたら、疑った自分が恥ずかしくなるほど素晴らしかった。
やっと人生の楽しみができた。

しばらく他人の記憶を買い続けたが、流石に飽きてくる。
「もっと過激なやつないんですか?」
「お客さんは常連ですから・・・裏ありますよ」
「裏?いくら?」
店員は指を三本立てた。
「三万?」
「三十万」

もしもの時に貯めておいた貯金を崩した。AV男優の記憶。最高だ。どんな風俗よりも。

裏にハマったが貯金もつき、借金をして補ってた頃。店で怪しい男に声をかけられた。
「アナタノキオクカウヨ」

薄暗い地下室。怪しい装置を頭に着けられる。
「ダメダネ」
「え?」
「アナタノキオク、ヒドイ。カウヒトイナイ。カチナイヨ」
確かに俺の人生に楽しい事はなかった。家に帰って泣いた。今の俺に残ったのは、他人の記憶と、膨れ上がった借金だけだった。

No.1ホストの記憶は、想像以上に凄かった。家出少女をかくまったり、年上のOLに貢がせたり、好きにできる。
大枚はたいて買っただけのことはあるな。今まで損した人生の楽しみを取り返してる気分だ。
これからも女の奢りで晩飯を食うところ。おっと、急がなきゃ待ち合わせに遅れる。待ち合わせは時間ぴったりに行くのが俺のポリシー。

場面変わってビデオ屋。

「おや、本当に二百万持ってくるとは。これが例のやつですよ。質は保証します」

パッケージのタイトルが映る

「レイプ犯の記憶」


喪にも

可女少
な物語

作品情報

作者

出典

  • 第四夜[207-212]

あとがき

  • (投稿なし)
Last modified:2007/03/31 22:10:23
Keyword(s):
References:[第ニ百五十一話〜第ニ百六十話]