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はい、二人組作って〜

第二百七十三話:”はい、二人組作って〜”

二人組みを作るよう体育教師に言われた。
喪男のクラスは男子19人。いつも喪男は余って体育教師と組まされる。
この間ひとり欠席がいたため偶数になり、喪男は誰かと組むことになったが、
そいつの露骨に嫌がる顔を見るのが嫌だったから、喪男はむしろ教師とペアになるほうがよかった。
今日は・・・2人休みだから、17人で奇数か。
「よ〜し、ん?喪男は余ったか。じゃぁ俺と組むか」
体育教師と組む。今日は二人で馬とびだ。喪男はちょっとだけほっとした。
今まで喪男はずっと体育は見学か、保健室に行っていた。
最近まで喪男の嫌いなマット運動だったからである。前転すら格好の悪い喪男はみんなの嘲笑のネタだった。
だが「このままだと赤点つくぞ」と先生に注意され、出る羽目になったのである。
「じゃぁ、はじめ」
体育教師が言おうとしたとき、ひとりの生徒が遅れてきた。D山だ。
D山はうちのクラスのDQNグループの一人で遅刻の常習魔である。
「おせーぞD山wwww」DQNどもが笑う。
「わりぃわりぃwww」D山も笑う。
「ったく、じゃぁD山は・・・喪男と組め。いまから二人組みで馬とびだ」

最悪だ。
最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ最悪だ
喪男のなかで危険信号が鳴り響く。
そのまわりでD山が「え〜喪男かよwww」「キショwww」とかなんやかんや騒いでいる。
体育教師もとめようとしない。むしろ放置している。
喪男は気分が悪くなったので保健室に行きますといいたくなった(実際気分が悪くなった)が、
変に目立った後で保健室には行きづらい。結局DQNのD山と組むことになった。
「先に飛べよwwwwww」
喪男が先に飛ぶことに。しかし、D山が簡単に飛ばせてくれるわけがない。
飛ぶ直前で急にしゃがみやがった。喪男は手をつけられず、D山につまづいて転倒。
「いって〜www喪男ちゃんととべよwww」「早速かよ喪男www」「D山いじめんなよwww」
DQNどもの嘲笑。喪男はそれを耳から耳へと聞き流す。
どうしようか。
今ので怪我したので保健室に行きます。というか。でもこのままだと赤点取るに決まってる。
ここは、我慢だ。我慢しかない。
喪男は馬の体勢になる。D山が思い切り助走をつけてやってきた。
「ど〜ん」そのまま喪男にタックル。喪男はこかされた。
また嘲笑。喪男の頬紅潮。DQN絶好調。
喪男は立ち上がる。ふと、違和感を感じた。
腹痛い。
やばい

うんこしたい

ストレスで腹を壊すタイプの喪男はうんちがしたくなっていた。
開始10分でいきなりである。喪男はこの不運に嘆いた。
「さーて今日は柔道をやる」体育教師の声が聞こえた。
D山が言い寄ってきた。「喪男、勝負しようぜ」
当然断れるわけもない。D山に投げられまくり。
D山圧勝。DQN爆笑。

「さぁかかってこいよ」喪男はあたりを見渡す。体育教師は気づいてない様子。
我慢。我慢だ。
ようやく笛がなった。終わりだ。
喪男がいそいそとトイレに駆け込もうとした瞬間。
「お〜い、喪男。まだ終わってないぞ。お前先週のマット運動のテスト休んだだろ。再テストだ。D山も」
・・・・呼び止められた。
「おっ、D山のバック宙が見れんのか、見ていこうぜ」クラスメイトが見に来る。先に終わった女子も見に来た。
おそらく喪男ひとりで残らされていたらみんな無視して先に着替えに行ったろう。
しかし、同じくテストを休んでいたD山は運動神経バツグンで、クラスメイトも注目する存在だった。
結果的に名簿が早い喪男が先にやることに。
つまり喪男は男子だけでなく女子の目前で大の苦手なマット運動をすることになってしまったのだ。
しかも体調最悪である。
「じゃぁまず、倒立前転」
(うっそだろ?前転しかできねーのに)
喪男はとりあえず・・・やってみた。

その日の昼休み。
D山のバク宙の話はまったくでてこなかった。
D山はお株を取られたのである。
衆人の目前で、奇跡的に倒立前転を成功させ、その後安堵して、脱糞してしまった喪男に。

そして喪男がみんなの前に姿を現したのもこれが最後だった。

行方不明になった喪男は今では宗教を開いたとか、自殺したとか、うんこまみれになって死んだとか、いろいろな憶測が飛んでいる。

彼は、とうとう伝説になったのである。

喪にも

可女少
な物語

作品情報

作者

出典

  • 第四夜[365-367]

あとがき

  • (投稿なし)
Last modified:2007/06/11 00:47:21
Keyword(s):
References:[第ニ百七十一話〜第ニ百八十話]