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温泉 後編

751 :名無しさん :2007/01/07(日) 10:13:33

ゴシゴシゴシ・・・
「菊さま、頭流しますね。」
「うん。」
シャー・・・
「うぉ!冷てーよ!バカヤロコノヤロメ!」
「え?」
そう。私は間違えて冷水の蛇口を捻っていたのである。
「あわわ!ごめんなさい!」
私は慌てて温水を出す。
「あー冷たかった・・・」
「ごめんなさい。わざとじゃないんです。」
「わざとだろ!?お前はいつもそうだ!
・・・お前の事好きになりかけてたのに・・・もう良いよ。」
「えっ?好きって・・・」突然の告白に驚く私。
ガラガラ
秀規は浴室から出る。
「それ本当ですか!?」
「・・・お前の事なんて大嫌いだよ。幻滅した。」
「菊さま本当にわざとじゃないんです!信じて下さい!」
菊さまは無言でタオルで身体を拭く。
わざとじゃない事を何度説明しても菊さまは無言のまま。秀規はリビングに向かう。
「菊さま!好きになってくれなくても良いです!お願いだから嫌いにはならないで!」
私は菊さまに泣きながら必死に抱きつく。
「大嫌いだって言ってるだろ!ひっつくな!」
「嫌!離さない!」
「離せっ!」
菊さまは私を突き飛ばした。

752 :名無しさん :2007/01/07(日) 10:15:44

ガタガタ・・・ドン
「痛い!・・・あ・・・」
「あ・・・」
突き飛ばされた私は家具にぶつかり、
家具の上に飾ってあったフィギュアが落ちフィギュアの腕が取れてしまった。
「何すんだお前っ!」
菊さまは私を何度も蹴り飛ばす。
「ごめんなさい!許して下さい!」
「許すわけねーだろ!バカ!」
「痛い!もうやめてー!」・・・・・・
「はぁはぁ・・・帰れ。もうここには来るな。お前の連絡先も消すよ。」
秀規は携帯電話に保存してある私のメモリーを削除した。
「お前の方も消すから。」
「嫌!」
秀規は私の携帯電話を取り上げ自分のメモリーを削除した。
「・・・本当に消しちゃったんですか?」
「消したよ。・・・何だこれ?」
画面に写し出されたものは、菊さまに内緒で撮った菊さまの寝顔の写真。
辛い時、寂しい時にいつも見ていた大事な大事な写真。
「勝手にこんなの撮ってたのか?気持ちわりぃ。」
「それだけは消さないで!」
削除・・・
「ほら。全部終わったから。帰れ。」
これで繋ぎとめるものがなくなってしまった。
「早く帰れよ!」
菊さまはまた私を思いっきり蹴り飛ばした。
ガツンッ
「イッターイ・・・」
私の額は机の角にぶつかり、痛い部分を触ってみると生暖かい感触が・・・血。

753 :名無しさん :2007/01/07(日) 10:17:05

それを見た秀規は青ざめ冷静になる。
「ちょ、ごめん!大丈夫か!?」
「・・・大っ嫌い!!!」
私は菊さまの頬を思いきりビンタし、家から出た。
帰り道、携帯電話を確認してみる。あはは、菊さま本当に消したんだ。
私たちの関係は終わった。
帰宅すると母が「お帰りー・・・ちょ、どうしたのその顔!」
「何でもない。」
しつこく聞いてくる母を無視し、私は部屋の鍵を閉めベッドに横たわる。
「大嫌いだよ。」「帰れ。」「気持ちわりぃ。」
菊さまに言われた言葉が頭の中で何度もこだまする。頭の中がパンクしそう。
もう何も聞きたくない。何も感じたくない。全てを捨てて楽になりたい。
私は泣き疲れいつのまにか眠っていた。

754 :名無しさん :2007/01/07(日) 10:19:02

その頃秀規は・・・どうしよう・・・どうしてこうなったんだっけ?
・・・アイツわざとじゃないって言ってたのに。
フィギュア壊れたのだって俺が突き飛ばしたせいなのに。
おまけに殴って好きな女を泣かせて怪我させて。
・・・好きな女?・・・俺アイツの事好きなんだ!どうしたら良いんだろう?まずは電話だ!
・・・ダメだ。メモリー消したんだった。家に行くか?ダメだ。アイツは実家暮しだ。
むやみに会いに行けない。畜生!
秀規は悩み疲れて眠ってしまった。
「○○!朝よ。」
「・・・ん」
「顔大丈夫なの?」
「うん。平気・・・」
「朝ご飯食べちゃいなさい。」
「うん。」
私は食卓に行く前にもう一度携帯電話を確認してみる。
・・・昨日の事夢じゃなかったんだ。本当に私たち終わったんだ。
食卓につきご飯を食べる。今日は私が話さないから静かだ。
テレビから聞き覚えのある声が。いつもここからが少しだけ映っていた。
「また菊地さん家に呼んだら?アンタ色々迷惑掛けてるみたいだし。」と母が言う。
「・・・菊地さんはもう家には来ないよ。ご馳走様。」
「ちょ、全然食べてないじゃない!昨日から様子が変よ?」
心配する母を無視し、私は部屋に閉じこもる。

755 :名無しさん :2007/01/07(日) 10:20:44

好きにならなきゃ良かった・・・。私は菊地さんの事を怒らせてばかりだった。
好きだから意地悪したくなる。
でも何で好きなら彼の喜ぶ事をしてあげなかったの?
私自分の事しか考えてなかった。私って本当にバカ。
・・・会いたい。嫌われているならこれ以上嫌われても同じ。
もう一度会いにいこう。罵倒されても構わない。これを最後の思い出にする。
・・・フィギュア弁償しなくちゃ。私は秋葉原に向かった。
うわ〜フィギュア専門店なんて初めて来たけど、色々ありすぎて分からない。
菊さまのフィギュアはなんて言うキャラなんだろう?
「すみません。赤と青と白と黄色が入っているキャラのフィギュアありますか?」
「は?それだけじゃちょっと分かりません・・・」
「そうですか・・・そうですよね。失礼しました。」
私は記憶を頼りに必死に探した。
・・・あったー!多分コレだ!でもこのキャラのどれなんだろう?
種類がありすぎて菊さまのフィギュアと同じモノが分からない。
どうしよう・・・一番人気のあるものかな?高いものなら喜んでくれるかな?
・・・ダメだ。菊さまは私より収入があるから、
高いもの買ったって喜ぶとは限らない。取り敢えず店から出て考えた。

756 :名無しさん :2007/01/07(日) 10:22:27

フィギュアがダメなら何が良いだろう?骨董品?私には高くて買えない。
菊さまは今何が欲しいんだろう?・・・分からない。
私、菊さまの事知っているようで何も知らなかったな。
色々な店を見て廻ったが、菊さまの欲しそうなものは見つからず。
気が付けば夜。叶わぬ恋だったんだ。もう菊さまの事は忘れよう。それが一番良い。
私は菊さまの事を諦めて帰宅した。
その頃秀規は昨日の事を思い出し、○○の事を考えていた。
何で俺こんなにアイツの事考えてるんだ?もう終わった事だろう。
怪我させたのが心配だからか?・・・違う。好きだからだ!
素直に謝ろう。もう何を言われても構わない。
それとも高いものプレゼントすれば許してくれるかな?宝石か?ブランドものか?
アイツ何が好きなんだろう?・・・分からない。
俺アイツの事知っているようで、何も知らなかったな。
大体今の時間店やってねーし。・・・そうだ!
秀規はスーパーであるモノを買い、○○の家に急いだ。

757 :名無しさん :2007/01/07(日) 10:24:30

秀規は○○の家の前に買ってきたあるモノを並べる。
よしっ!出来た!
「おーい!○○!」
外から聞き覚えのある声が・・・菊さま?まさかね。
「おーい!○○!」
確実に外から菊さまの声が聞こえる!
急いで窓を開け下を見てみると、菊さまはこちらを見上げて手を振っていた。
「菊さま!?」
私は夢か幻覚を見ているのだろうか?愛しい菊さまが下にいる。
「○○!今から蝋燭に火をつけるから見ててくれ!」
秀規は並べた蝋燭に一つ一つ火をつける。
菊さま何をするんだろう・・・?一つ一つ火の灯った蝋燭を眺める。
菊さまが半分くらい火をつけ終わった時、私はある事に気付く。
何かの文字になってる?
全てつけ終わった後その文字を読み上げ、私の瞳から涙が溢れ出た。

758 :名無しさん :2007/01/07(日) 10:25:34

「L」
「O」
「V」
「E」
「☆」
「○」
「○」
LOVE☆○○・・・これは夢なのかな?
「愛してる!○○!」
「・・・本当に?」
「嘘じゃねーよ!ここに俺とお前がいる。そして俺はお前を愛してる!」
「・・・菊さま・・・私も愛してます!」
「下りてこいよ!お前を抱き締めたい!」
「分かりました!しっかり受け止めて下さいね!」
私はベランダの柵に足をかける。
「お、おい。ふ、普通に下りてこいよ!」
「え?」
気付いた時にはもう遅く私は落下中であった。
ドスッ!
「・・・イッテー!」
「ごめんなさい、菊さま。」
「・・・お前これで二度目だぞ。ベランダから落ちてくるの・・・」
「本当にごめんなさい!大丈夫ですか!?」
「・・・大丈夫、じゃない・・・死にそう・・・さようなら、○○・・・うぅ・・・」
「いやー!!!菊さま死なないで!」
「・・・ぷっw嘘だよw大丈夫w」
「もーう!そんな嘘ついて!」
「ごめんごめんw」
菊さまは笑って私にキスをしてきた。

759 :名無しさん :2007/01/07(日) 10:26:55

「愛してるよ○○。」
菊さまは私の髪を優しく撫でる。
「あ・・・」
「どうかしたんですか?」
「この傷・・・ごめんな。」
「え?・・・いえ、大丈夫ですよ。ちょっと切れただけですから。」
「良かった・・・。」
「あの、フィギュア壊してごめんなさい。
同じモノを探したんですけど、よく分からなくて。」
「良いよ。俺が全部悪いんだし。それに保存用のがあと四体あるし。」
「え?そんなにあるんですか!?じゃあ何であんなに怒ったんです!?」
「ごめんごめんw」
「あんなに人の事蹴っといて笑いながらごめんって!やっぱり菊さまなんて嫌いです!」
「ごめんって!」
「許してあげない!」
「マジ許して!何でもするから!」
「・・・何でも?」
「うん。」
「何でもかぁw何してもらおうかなぁwじゃあねぇ・・・」
暫く秀規は○○の奴隷になりそうだ。
Last modified:2007/02/09 09:28:38
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