!バングラデシュ人留学生を招く

家の近くの大学に通うノジュルールさんと去年の秋に出会った。近くのスーパーで、「ベンガルじんっぽい」と思い、国を聞いたところ「バングラデシュです」ということで、「ビンゴー!」と思い、そこからベンガル語で立ち話を30分程度。そこで、2週間後くらいにノジュルールさんの家にダワット(招待)され、楽しいひと時を過ごした。

その後、いつかいつかと思いながら、なかなか自分の家に招待する機会がなかったが、2月5日に日を決めて、うちに遊びに来てもらうことにした。近所に住む私の同僚と、カレー好きな夫の同僚も一緒に。

! カレー作り
まずは、メニューを考える。ノジュルールさんはイスラム教徒なので、豚肉は禁止だ。そこで牛肉料理をメインにすることにした。(ヒンドゥー教徒の皆様、ごめんなさい)

!!お品書き
#ゴルー(牛)
#ディム(卵)
#冬野菜でニラミシュ
#トマトとドニアパタ(コリアンダー)のダール(豆)
#アルーボッダ(じゃがいもを潰して練ったもの)
#パロンシャーク(ほうれんそう)のバジ
#ベグン(なす)バジ
#トマトサラダ

牛の料理は、現地でも圧力鍋を使っていた。16回「シュー」っと言ったら、蓋を開けてじゃがいもを加えて後3回「シュー」っと言ったら出来上がり。と覚えているけれど、日本の圧力鍋は何度もシューシュー言わないから困る。

卵も手軽な料理の1つだ。(1)ゆでた後にホルッド(ターメリック)と塩をまぶして油で揚げる。(2)油、たまねぎ、カチャモリチュ(青唐辛子)、ホルッド、ドニア(コリアンダー)グラ(粉)、ジラ(フェンネル)グラ、アダ(生姜)バタ(すったもの)、ロブン(塩)で作ったペーストにして、(3)じゃがいもを足して軟らかくなるまでにて、(4)卵を加えて合える。

料理を夫に説明しながら思い出したけれど、バングラデシュでなら、ごはんを炊くのと同時に「アルーボッダ」用のじゃがいもと「ダール」用の豆を加熱したものだった。ごはんの中に皮をむいたじゃがいもをそのまま入れるし、ダールはダール用の容器に入れ、水を加えて一緒に圧力をかける。今回は、それぞれ加熱して面倒だと思った。

シャーク(葉物)は、私の友人の家では必ず登場した。パロンシャーク(ほうれんそう)、ラルシャーク(紅いほうれんそうみたいなもの)、ダータシャーク(茎)、パートゥシャーク(ジュート)、トークシャーク(すっぱい)、クルミーシャーク(空心采)などなどなど。そこで、それを思い出してほうれんそうのバジ(炒め物)を作った。隠し味のギーがないのでバターで代用。

ダールには、トマトとドニアパタも入れた。冬にトマトとドニアが出回る頃に、両方をダールに入れるのが大家から教わり、私の好きなダールの1つだ。未熟アームのすっぱさにはかなわない味だが。

アルーボッダは、簡単でおいしい料理だ。面倒なときはさっき書いたように、ごはんに圧力をかけるのと同時にじゃがいもとダールを入れて加熱し、あっという間にバート(ごはん)、アルーボッダ、ダールができあがったものだ。今回は、ドニアパタと目黒で購入した冷凍青唐辛子がいい香り付けになった。

今回は、トマトサラダにもコリアンダーを入れた。カチャモリチュの味も懐かしい。

と、全部準備ができた頃にお客さま到着。さっそく盛りつけをしようとメインディッシュの「ゴルー」の鍋の蓋をあけると、「あれ? なんだこれ?」と目を疑った。さっきまではおいしそうな汁があったのに、何この黒いのは?? なんと、止めたはずの火が弱火で付いていて焦げたらしい。。。ちょうど入って来たノジュルールさんに挨拶もそこそこに、「ゴルーが焦げた」と言ったら、「そうみたいだね、焦げた匂いがしてるから分かった」といわれてしまった。残念残念残念。

!食事開始
さて、「いただきます&ビスミッラー」と食事を開始しました。ノジュルールさんの食べ方をまねしてみんなで食べることに。ゲスト1名は「手」で食べるのが初めてでした。

シャーク、アルーボッダ、ベグンバジ、ニラミシュをまずはお皿に取ります。それが終わったら、マンショ(肉)とディム、そして途中でサラダ。ノジュルールさんはどんどん食べて行くけれど、日本人達は、いろいろ味わいながらゆっくり食べていた。

!!食事の量の問題
途中でご飯が足りないことに気がついた。5人で5合炊いていたけれど、2合追加して炊いた。ここでノジュルールさんに「ご飯は余るくらいに炊いておかないと」と言われた。

ついでに、お肉についても自分が招くときには5,6人くらいで2kg, 10人くらいで3kgくらいは用意するよと。私が用意したのは5人で900グラムだけ。それでも前回少ないかったから多めにしたつもり。。。さらに、「今度は、ぼくが肉を買ってきて料理するよ」と言われる有り様。量が少ない上に焦がしたからなんとも反論できず。。。

!!現地の人らしい批評
一応、現地では現地人に「おいしい」と言われたことがある私なんです。でも、手伝ってくれる同僚がいないことと、2年以上あまり料理をしていないため、腕が落ちたようです。

ノジュルールさんに、全部ホルッド(ターメリック)が多いね。と言われました。ついでに、ニラミシュはまだ野菜が硬いと的確な批評が返って来ました。ノジュルールさんに今日の料理の順位をつけてもらったら、サイドメニューから上位に。。。ほとんどなにもしていないアルーボッダとトマトサラダが一番よかったみたい。。。修行が必要だ。

#アルーボッダ
#トマトサラダ
#シャーク
#ベグンバジ
#ダール
#ニラミシュ
#ゴルールマンショ

!!ダワットでないダワット
バングラデシュでは、ダワットはされてばかりで、自分ではきちんとしたダワットをしたことがなかった。きちんとしたダワットとは、ごはんが「ポラオ」か「ビリヤニ」で、肉がメインのご馳走のことで、今回の家庭料理とは違うものだ。

ノジュルールさんはきっと「ダワット料理」を予想していたのに「家庭料理&焦げたメインディッシュ」となって、面食らったことと思う。今日の他の日本人ゲストに「今度家に来たらポラオやビリヤニをごちそうしますよ」と言ってくれました。私は、ポラオやビリヤニよりも野菜たっぷりの家庭料理が好きなのですが。

!久しぶりの歌
何かの拍子に、現地で集めた私の歌のノートを見せたら、ノジュルールさんが歌い始めた。私はバングラデシュでは、どこでも歌うのが好きだったので、とても嬉しくなり、他のベンガル語が分からないゲストのことを忘れて、二人でいろんな歌を歌い始めた。それぞれの歌にいろいろな思い出があり、歌う度に思い起こされた。ノジュルールさんも、久しぶりにいろいろ歌ったようで、とても楽しそうだった。

ノジュルールさんは、そのうち「このノートのコピー取ってもいい?」と言ってくれ、嬉しく思った。バングラデシュで、いろんないい歌を聞く度に、いろんな人からその歌詞を書き取ったもので、なかなかのコレクションだったのだ!

そのうち、「プロトム バングラデシュ アマル シェシュ バングラデシュ」を日本人ゲストに教え、一緒に歌ったりもした。この歌は「バングラデシュ」ばかりの歌で、覚えやすいのだ。

!おまけ
ノジュルールさんにダワットのお誘いをしたときに、「日本人なのに家に招くのかい?」と言われて、「私は半分バングラデシュ人だもの」と冗談で答えていた。

当日分かったことだが、ノジュルールさんは4年も日本にいるのに、日本人の家に食事に招かれるのが初めてらしい。日本人は、一緒に外に食べに行くことはあっても、なかなか自分の家に呼びたがらないと思う。準備や後かたづけも大変だから。でも、家だからこそ寛いで楽しい「アッダ」になることをバングラデシュで私は学んだので、これからもどんどん人を家に呼んで、ベンガル料理を振る舞いたいと思う。夫が許すかぎり。。。

2006年2月8日 なおなお記