!苦境に落ちる人たち
バングラデシュでは嫉妬や騙しが日本より圧倒的に多いと思う。他人を嫉妬し邪魔をする人、お金の貸し借りで騙される人、いろんな人を見てきた。そんなひどい環境にいるから悪者にならざるを得ない人たちがいるのだろうと思った。私もそんな苦境に陥ったら、悪者になってしまうかも知れないとも思った。

!Tを信頼し、尽くすK
コンピュータの店で知り合ったKは、20歳くらいの青年で、敬虔なイスラム教徒でとても感じがいい子だ。彼の信念は、「いくら悪い人間でも誠実に付き合っていれば悪いことはできない」ということだ。[[私から15万円騙し取った友人]]Tの性格の悪さは知っていたようだが、Kは彼の信念のもとTに誠実に接し、いろいろ助けてあげたそうだ。

私は余っているお金を貸したからいいものの、Kは生活費からお金を捻出したり、知り合いから借りたりまでしたそうだ。本当に困っているときは、部屋を用意したり、一緒に狭いベッドで寝たり、ご飯や洗濯もしたそうな。いろんなことを犠牲にしてまで困っていたそのTに尽くしたのに、Tはダッカへ逃げた。信用して貸したお金だから手形もなく、「お金を借りた覚えはない。」と言っているそうだ。逆にKの悪口を言いふらすくらいだ。

!チャンスを逃す
その子には、エジプト留学のチャンスが来ていた。エジプトに行くまでの費用を捻出すれば、あとは奨学金でやっていけるといういいチャンスだった。でも、Tにお金を貸してしまったため、費用が捻出できなくていけなくなってしまった。

Tの店で四六時中働くために、満足に勉強もできなかった。これで給料がもらえるならいいが、給料も未払いだ。TのためにKの人生は踏んだりけったりだ。

!お金の返済
知り合いから借りたお金を返すのに大変だそうだ。子供が子供なら親も親、お金持ちのくせに、子供の尻拭いを嫌がり、逆にKに辛く当たるありさま。いろいろ走り回って、どうやら借りたお金のほうの工面できたようだが、自分の生活のほうのお金の工面はできていない。これからどうなることやら。

!それでもいい人であろうとする
それでもKはいい人であり続ける。自分がこういう状況に陥ったのは、Tの悪い癖を知りながら今までそれを見てみぬ振りをしていたからだと。

私が、「悪い人は悪い状況に陥ってしょうがなく悪い人になっちゃったんだよ。」というと、「悪い人ははじめから悪い人なんだよ。いい人はどんな状況にいてもいい人だよ。僕もいい人でい続ける。」と言った。何が真実なんだろう。でも、悪い状況の中でいい人でい続けるのはとても辛いこと。若いのにKはとてもえらいと思った。