!インドを知って、バングラデシュを知る
バングラデシュの本を紹介しているのに、「どうしてインド?」と思われる方がいるかも知れない。もともとインドの一部であったバングラデシュは、インド文化と共通している部分も多い。バングラデシュでは少数派になってしまったヒンドゥー教徒の生活もよく分かる。

バングラデシュのとなりのカルカッタは同じベンガル文化ということもあり、私はバングラデシュを知ると同時にインドにも興味を持った。協力隊の間に3週間、そして帰国の際に2週間インドを訪れたこともある。インドを知ることで、

!記者が見たインド世界
著者は記者としてニューデリーに住んでいたらしい。記者の立場からみたインドは、旅行者や嫁という立場とはまた違い、面白いなあっと思った。特に人間に焦点が当てられていて、私の好奇心を満たしてくれた。普段はあまり接することのない乞食からパーシー教徒の麗人、王族まで、幅広い層から話を聞きだしている。

素晴しい本を批評しようとすると本当に言葉に困るものだ。本書では、とくに「貧しい人」、「カースト制度がもたらす差別」、「女性の地位の低さ」に着目されている。彼らはとても弱い立場にあり、簡単に死んでしまうものさえいるが、そのなかでも力強く生きている樣など、いろいろな方向から彼らの暮らしを紹介してくれている。多種多様な人々が暮らすインドを語りつくすのは大変なことだが、著者はそれをうまくまとめあげてくれている。

インドやバングラデシュを自分で見たことのある人には、自分の見識と比べながら読むとさらに面白く感じると思う。